不思議発見 - 人体 -

人体について学んだことを書いていきます。

セロトニントランスポーター遺伝子SLC6A4

セロトニントランスポーター遺伝子(SLC6A4)のSS,SL,LL型を用いて気質を判断してよいかという疑問を呈している研究者がいます。例えば、SS型遺伝子を持つ人はネガティブかどうかということです。

https://kanagawa-u.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=6863&itidem_no=1&attribute_id=18&file_no=1

 

さて、

SS型がネガティブ、SL型が普通、LL型をポジティブと分けてよいのかは、まだまだ疑問があるので、セロトニントランスポーター遺伝子SLC6A4の特徴を調べてみました。

SLC6A4 (solute carrier family 6 member 4)

このURLに、セロトニントランスポーター遺伝子SLC6A4の詳細が記述されています。

 最も頻繁な突然変異は、SLC6A4遺伝子のプロモーター領域の「5-HTTLPR」にあり、

そして、次の表でプロポータの「変異」が不安と関係するとされています。

20 プロモーター c.1212-1255デルTGCAGCC NA 不安関連の特徴との関連  Helis et al.,1996
Marziniak et al.,2005
Borroni et al.,2006
Albani et al., 2009

 

さらにこのURLのリファレンスには、

・遺伝子の5-HTTLPRプロモーター配列は16要素の長い(L)

・14反復要素(44 bp)の短い(S)と、さらに2つのバリアント反復長多型(Esterling et al.,1998; Sen et al.,2004)。

・5-HTTLPRプロモーター変異体のL / L遺伝子型は、L / SまたはS / S変異体よりも多くの
5-HTTタンパク質発現を引き起す(Canli and Lesch,2007)。
・異なる遺伝子型のリンパ芽球様細胞株の分析により、SLC6A4遺伝子プロモーターのL変異体の基礎活性がS変異体のそれより2倍大きい(Lesch et al.1996)。

 

以上のことから、セロトニントランスポーター遺伝子(SLC6A4)のSS,SL,LL型が不安との関係すること、セロトニン発現量に関係することが再確認できました。

 

日本人にSS型が多い理由を自分なりに考えると、

日本に住む限り、地震に怯え(備え)、台風に怯え(備え)、老後に備え、不安になります。(地震もなく、台風もなく、年老いても病気しなければ、また医療費がやすければ心配は不要ですから。そのような国や土地に住む人は不安を感じることもすくないでしょう)

天変地異による災害によるリスクなくそうと考えるのが日本人。最小にすると考えるのが欧米人といいます。自分は過剰に怯える(備える)必要はないと思っています。ただ、過剰か否かがわからないところも日本人気質ですね。諦めが必要ですが、諦められないのが日本人かとも思います。