地球の公転がヒトの健康に関係している?
今日は秋分の日です。
昼と夜の長さがほぼ同じ日。Wikipediaによると昼が少々長いらしいです。
さて、話は大きくなりますが、ヒトは地球に生まれ年老いていく宿命を背負っています。
地球あってこそ、こうして生きて行けるわけです。
地球の「自転」はヒトの体内時計と関係していますが(文献1)、「公転」もヒトの健康に影響しているというのです(文献2)。
日本は、公転によって日照時間が変わります(緯度によります)。そして、日照時間の長短によって、ヒトの体内で生成されるビタミンD3の濃度が変わるといいます。
また、ビタミンD3の濃度は、インフルエンザの罹患率にも関係しているとのこと。
文献3によると、ビタミンD3を摂取したヒトは摂取しない人よりインフルエンザの罹患率が低かったという実験結果があるそうです。
今年の冬は、インフルエンザが流行するとの予測されていますが、インフルエンザにかからないためにもビタミンD3の摂取するとよいかもしれません。
食べ物からもビタミンDを摂取できます(文献4)。
次の食物にビタミンDが含まれていると言われています。
サケ、マグロ、サバ
レバー、チーズ、卵黄
キノコ類
さらに、ビタミンDが、がん予防にもなるとの話があります。
ただし日射に含まれる紫外線は皮膚がんの原因となるため、野外での多くの日光を浴びないように注意が必要です。
冬は紫外線量も少ないため、日を浴びたほうがよいと思います。
気象庁の紫外線量計測データを参考までに掲載します。
ヒトが一日に必要なビタミンD量(5.5ug)を日光浴を通して体内で生成する場合に必要な時間を、(文献5)から抜粋します。
両手・顔を晴天日の太陽光に露出したと仮定した場合、紫外線の弱い冬の12月の正午
那覇で8分
つくばで22分
札幌で76分
必要とのことです。
沖縄では簡単そうですが、札幌は大変難しそうです。
このデータを見たとき、沖縄の人がビタミンD3を多くもっている可能性が高く、免疫力もあり長生きする?。がんによる死亡率が低い?のではと思いました。
県別の平均余命とがんによる死亡率統計にアクセスしてみましたが、上の仮説は正しくありませんでした。ほかにも因子があると思います。
たとえば、地域独特の食習慣、地域の医療体制が関係しているかもしれません。
一方、「がん罹患率」は年間日照時間に関係するようです。
大きな差はありませんが、年間日照時間の長い県はがん罹患率が低いことが見うけられます(文献7、文献8)。
日照時間の少ない東北の日本海側、北日本と瀬戸内海の県はがん罹患率が高いです。
日照時間からは、東京を除く関東、東海、中部地方は、がん罹患率は低いです。
日照時間はがん罹患率に関係している因子の一つのようです。
罹患率の最大最小の差は15%ですが。
がん罹患率は毎年変わっているため、日照時間は大きな因子ではなく、他の因子も大きくかかわっていると思われます。
文献
(1)体内時計 (論文の抄録)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jhas/9/2/9_118/_pdf/-char/ja
(2)公転、自転とヒトの健康の関係
(3)ビタミンDの効能について
インフルエンザ予防になる栄養素とは? | 内科・消化器内科|かわクリニック|神戸市垂水区舞子
(4)厚生労働省のビタミンDについて解説した記事
(米国文献を翻訳したもの)
厚生労働省eJIM | ビタミンD | サプリメント・ビタミン・ミネラル | 一般の方へ | 「統合医療」情報発信サイト
(5)ビタミンDが必要な日光浴時間
体内で必要とするビタミンD生成に要する日照時間の推定 -札幌の冬季にはつくばの3倍以上の日光浴が必要-|広報活動|国立環境研究所
(6)胃がんによる県別死亡率 (その他疾病のデータ含む)
(7)県別日照時間
http://grading.jpn.org/SRB02401.html
(8)県別がん罹患率