嗅覚(きゅうかく)の不思議
嗅覚(臭覚)とは、一言でいうと、鼻の中の細胞が空気にただよう化学物質をとらえることを指しています。
匂いの帝王はアクセルとバック:嗅覚復権-ノーベル賞解説- | 生物化学研究室
どこで、何を、どのように、どこまでを調べてまとめました。ヒトの場合です。
・どこで
鼻腔の奥(天蓋、鼻中隔と上鼻甲介)にある粘膜(嗅上皮)の嗅覚細胞
この細胞の膜にはGタンパク共用受容体(GPCR)があります【味覚細胞にもありました】
受容体の種類は396種類
嗅細胞の寿命は約20日から約30日 (★なぜ、1か月未満なのか?)
・なにを
空気にまじる化学物質(タンパク質などが揮発したもの。ヒトが感じ取る物質、感じ取れない物質がある)
例えばLPガス、都市ガスはもともと無色、無臭で感知できないが、硫黄化合物を添加してガス漏れに気が付くようにしているらしい。
(★ヒトが臭いとして感じる物質、感じない物質の違い。なぜ感じないのか)
・どのように
Gタンパク共用受容体(GPCR) に揮発性物質の分子が結合し、細胞内のイオンチャネルが開き、脱分極して電気信号が発生。
この電気信号を次の経路で大脳に伝達します。
受容体→
嗅神経→
嗅球→
前梨状皮質→
偏桃体→
視床下部→
大脳皮質嗅覚野(眼窩前頭皮質:がんかぜんとうひしつ)
臭いとして認識(各受容体に結合した化学物質を脳が識別、過去の学習した記憶と照合)(★いかに認識し記憶と照合するのか?)
ヒトによって臭いの感覚が異なるのはOR4D4という嗅覚受容体遺伝子の配列の違いがあるからと言います。
コラム
・匂いは複合すると感じ方が変わる?
くさい靴下+バニラ=チョコ? 九大が嗅覚のなぞを解明:朝日新聞デジタル
靴下のいやなにおいと、バニラのにおいをかぐとチョコレートのにおいがするそうです。